クロス貼りに必要なのは道具と知識とコツ
初めてクロス貼りを体験したのは、自分の物件ではありませんでした。
大家仲間の物件のお手伝いです。
「一緒に貼ってみる?」
そんな軽い一言から始まりました。
難しかったけれど、とにかく楽しかった。
でも、一緒に体験した他の人は、
「これは無理。」
という反応。
その時、私は
「もしかしたら私、クロス貼り好きかもしれない。」
そう思いました。
ところが、自分の物件でやってみると現実は全く違いました。
壁一面貼るだけでもボロボロ。
自分の身長と同じくらいのクロスなのに、
ハケが当たって破れる。
自分の体が当たって破れる。
貼り終わったあと、手をついた瞬間にシワが入り、やり直し。
何度も、
「もう嫌だ。」
と思いました。
天井なんてもっとひどい。
洗面所の小さな天井ですら貼れません。
やっと貼れたと思ったら、
ベロン…。
貼ったクロスが落ちてきます。
あの絶望感は今でも忘れません。
それでも私は、
「絶対に何かコツがある。」
そう思っていました。
YouTubeを見ても思うようにできない。
そこで見つけたのが、クロス職人さん本人が教えてくださるセミナーでした。
朝4時に起きて参加。
下地処理。
パテ。
クロスの貼り方。
カーブ。
合わせ切り。
職人さんが惜しみなく教えてくださいました。
他の参加者はDIY未経験の方も多く、
「へぇ。」
という反応。
でも私は違いました。
何度も失敗していたからこそ、
「そこが知りたかった!」
というポイントばかり。
同じ講義でも、誰よりも多く学べたと思っています。
一番衝撃だったのは、
クロス専用カッターの存在でした。
とにかく刃が細い。
だから仕上がりが全然違います。
それまでは最後の仕上げでガタガタになっていた切り口が、一気にきれいになりました。
セミナーが終わったその足で、
腰袋も含めて職人さんと同じ道具を購入。
これだけで作業効率は7割くらい改善したと思います。
でも、天井だけは最後まで答えがありませんでした。
教わってもセミナー時はみんなで貼るだけ。現場では一人です。
YouTubeを何本見ても、
私にはその通り貼れない。
だから試しました。
何度も。
そしてある日、
「頭で押さえればいいじゃん。」
と気付きました(笑)
高めの脚立を使い、
両手で押さえきれないところは、
物理的に頭で支える。
私にはこの方法が一番合っていました。
YouTubeの正解と、
私の正解は違いました。
だからDIYは面白いんです。
さらに後から知ったことがあります。
のり付きクロスは、
開封したてが一番粘着力が強い。
天井を貼るなら、開けたてを使う。
これも経験して初めて知りました。
気付けば、
1mの天井クロスすら貼れなかった私が、
4.7mの天井クロスを一人で貼れるようになっていました。
もちろん、その間に失敗したクロスは数え切れません。
貼ったそばから落ちてきて、そのまま廃棄したクロスも何本もあります。
でも、私は激安でクロスを購入していたので、
「練習代。」
そう思っていました。
だから失敗を恐れず、何度でも挑戦できたのだと思います。
15畳近くあるリビングの天井を一人で貼り終えた時は、
本当に感動しました。
「私、クロス職人になれるかも。」
そんな気分でした(笑)
もちろん、本業にはしません。
でも、修行したら本当にできるんじゃないかと思ったくらい嬉しかったです。
今でも天井クロスは一番大変な作業です。
重い。
神経を使う。
体力も使う。
だから私は、必ず一日の最初、自分が一番元気な時間に貼るようにしています。
DIYはセンスではありません。
まずやってみる。
失敗する。
プロから学ぶ。
道具を見直す。
そして、自分なりのコツを見つける。
何度失敗しても、「きっとコツがある」と考え続けたこと。
それが、1mも貼れなかった私が、4.7mの天井クロスを一人で貼れるようになった一番の理由だと思っています。