築古戸建入手後にまずやること
最初にすること
決済が終わると、いよいよあなたも物件のオーナーです。
近隣への挨拶、残置物撤去、掃除、修繕、草刈り。
築古戸建を購入した直後は、やることが無限にあります。
「あそこも直さなきゃ」
「まず残置物を捨てなきゃ」
と、目についたところから手をつけたくなります。
でも、何件か築古戸建を経験した今なら、最初にやることはかなり明確です。
まず、人が安心して作業できる環境をつくること。
特に後回しにしないほうがいいと感じているのが、
トイレの整備と、電気・水道の開栓です。
トイレを後回しにして大失敗
私が最初に経験した遠方物件では、トイレをしばらく放置していました。
というのも、そのトイレがとにかく怖かったのです。
ホコリ、カビ、虫の死骸、現役の蜘蛛が多数、蜘蛛の巣も多数。
使われていない清掃用品やトイレットペーパーなども置かれたままで、しかも汲み取り式のトイレでした。
一人でその空間に入る勇気がありませんでした。
幸い、車で5分ほどのところにコンビニがあったため、トイレは毎回そちらを利用。
残置物撤去中なので処分場へ行く途中などに寄ることもできましたが、トイレだけを目的に1日1〜2回往復することもありました。
片道5分なら、往復するだけで10分。
今考えれば、どう考えても非効率です。
しかも、この状態を最初の5回ほどの残置物撤去が終わるまで続けていました。
トイレが使えるだけで、こんなに違う
当時は、この家を賃貸に出していいのかもまだ分からなかったため、残置物撤去が終わるまでは積極的な修繕に手を出していませんでした。
その後、無事に賃貸利用の許可をもらい、簡易水洗トイレへの工事を依頼。
工事が終わると、トイレ空間が一気にきれいになりました。
トイレが怖くない!
これは思っていた以上に大きな変化でした。
もともとカビだらけだった空間なので、しばらく心理的な抵抗は残っていましたが、クロスまで張り替えるとまったく別の空間に。
安心して使えるトイレが室内にあるだけで、作業中の心の余裕が全然違います。
自分だけではありません。
友人などが手伝いに来てくれたときにも、使えるトイレは必須です。
私は以前、トイレの扉を取り付ける前に友人の力を借りて修繕したことがあります。
そんなときに限って、急にトイレへ行きたくなる。
ものすごく気まずい思いをしました(笑)。
それ以来、人に手伝ってもらう予定があるなら、なおさらトイレは先に整えておこうと思うようになりました。
懲りずに、次の物件でも後回しにした
これだけ経験しているにもかかわらず、次の物件でもトイレを後回しにしたことがあります。
こちらも残置物が積み上げられていて、まずは片付けから。
すると作業中、上から突然、爬虫類らしきものが降ってきました。
本当にやめてほしい。
古い家で、正体の分からないものが突然上から降ってくるのはかなりの恐怖です。
この物件も早めに業者さんへお願いして便器を新品に交換し、クロスも張り替えました。
すると、まったく別の空間になりました。
やはり、安心して修繕を続けるためにもトイレは重要です。
そして、もう一つは「通電」
もう一つ、最初の頃に分からなかったのが電気です。
恥ずかしながら、
「通電って、どうしたらいいの?」
というところからのスタートでした。
遠方物件だったこともあり、
「ちゃんとブレーカーを落としたかな」
「通電したときに何か致命的な不具合があったらどうしよう」
「万が一、火災になったら……」
など、必要以上に不安になっていました。
そのため、通電前にはブレーカーの状態を確認し、可能な限り立ち会える状況で電気を使い始めるようにしました。
当時はまだ電動工具も持っていなかったため、電気が必要だった一番の理由は照明です。
残置物を持ち込むクリーンセンターは夕方には終わるため、基本的な作業時間は日中でした。
それでも雨の日や夕方になると、古い家の中はかなり薄暗くなります。
ただでさえ怖かったトイレも、照明がなければさらに怖い。
一人で作業していると、この「暗い」というだけでも想像以上に不安になります。
今となっては、
なぜもっと早く通電しなかったのだろう。
と自分でも不思議です。
今なら、最初にこの順番でやる
何も知らなかった頃はいろいろ遠回りしました。
その経験を踏まえて、今の私なら物件を取得した直後は、まず次のように動きます。
鍵を受け取る
↓
近隣へ挨拶
↓
電気・水道を開栓
↓
玄関周りや隣地境界付近などを整える
↓
人が歩く場所の草や障害物を取り除く
↓
トイレを最低限使える状態にする
↓
手洗いができる程度に水回りを清掃する
最初から家中をきれいにする必要はありません。
これから残置物を運び出したり、修繕したりするのですから、どうせまた汚れます。
それよりも優先したいのは、安全に、安心して、効率よく作業できる状態をつくることです。
玄関から室内までスムーズに歩ける。
暗くなったら照明をつけられる。
汚れたら手を洗える。
そして、行きたくなったときに安心して使えるトイレがある。
地味なことばかりですが、これだけで作業のしやすさは大きく変わります。
築古戸建を手に入れると、どうしてもリフォームする場所ばかりに目が向きます。
でも、本格的な修繕を始める前に、まずは自分や手伝ってくれる人が快適に作業できる環境を整える。
遠回りをたくさんしたからこそ、今ならこれを最初にやります。