「オーナーチェンジ物件」をご存じでしょうか?

すでに入居者さんがいる状態で売りに出されている収益物件のこと。

購入すると賃貸借契約も引き継ぐことができるため、入居が続いていれば購入後すぐに家賃収入を得られます。

最初は空室の区分マンションを探していた

もともとは空室の区分マンションを購入して、自分でリフォームしてから貸し出す予定でした。

区分マンションは同じ建物内に似た間取りの部屋があるので、価格を比較しやすいのがいいところ。

過去の売買価格などを見ながら、私は相場の底値あたりを購入予算にして探していました。

物件探しに使っていたのはアットホーム。

しばらく探していると、さっそく予算内の物件を発見!

すぐに不動産会社へ連絡しましたが、

「すでに購入申し込みが入っています」

とのこと。

数日後にもう一度確認してみましたが、そのまま無事に契約まで進んだそう。

残念。

またしばらく、ポータルサイトを眺める日々に戻ります。

出た!予算内!しかもオーナーチェンジ

そして、また出ました。

予算内!

しかも今回はオーナーチェンジ。

本来なら、

物件購入

リフォーム

入居者募集

入居

ようやく家賃収入

となるはずが、その工程をほぼ全部飛ばせます。

リフォームも募集もいらない。

すぐに購入申し込みを入れ、そのまま順調に決済まで進みました。

398万円で購入。家賃は55,000円

購入価格は398万円。

家賃は月55,000円です。

年間家賃は66万円なので、購入価格だけで計算した表面利回りは約16.6%。

数字だけ見るとなかなか魅力的。

そして決済翌月、本当に管理会社から家賃が振り込まれました。

不動産オーナーになった!

……のですが、特に何もありません。

購入までにやったこと

振り返ってみると、私がやったことはこのくらい。

・売りに出ている物件を見つけて不動産会社へ電話
・修繕積立金の残高を確認
・大規模修繕の履歴を確認
・管理費などの滞納がないか確認
・自分で現地へ行って外観を確認
・購入申し込み
・印鑑証明書などの必要書類を用意
・決済

オーナーチェンジなので、入居者さんが住んでいる室内を見ることはできません。

そこで自分で現地へ。

玄関やベランダはきれいに整理されていて、ガス給湯器になっていることも外から確認できました。

建物は大規模修繕を終えたばかり。

玄関ドアや外壁、ベランダなどもきれいになっていて、築年数のわりに印象がよかったのを覚えています。

修繕積立金もしっかり積まれていました。

築約55年と古いものの、市を代表する規模の大きな団地で、交通アクセスも良好。

こうしたところを確認して購入を決めました。

ちなみに、入居者さんの詳しい情報を確認したのは、確か決済後だったと思います。

買った翌月、さっそく修理

購入後は特に何もしなくても家賃が入ってくる。

……と思っていたら、翌月に電気配線のエラーが発生。

修理費は、ほぼ家賃1ヶ月分。

家賃が入った!

と思ったら、そのまま出ていきました。

ようやく手にした家賃があっという間になくなり寂しい気持ちになりました。

ただ、その後は大きなトラブルもなし。

本当に手のかからない物件でした。

家賃55,000円。でも25,525円が毎月出ていく

この物件を所有していて気になったのが、区分マンションならではの固定費。

家賃は55,000円。

管理費と修繕積立金は、合わせて25,525円。

家賃の約46%です。

毎月55,000円が入ってきても、管理費と修繕積立金を引くと29,475円。

ここからさらに固定資産税や、室内設備が壊れたときの修繕費などもかかります。

もちろん、修繕積立金がしっかり積まれているのは安心材料。

建物全体の大規模修繕を自分ひとりで背負わなくていいのも、区分マンションのメリットです。

ただ、表面利回り約16.6%という数字から受ける印象ほど、

「利回りいいな!」

という実感はありませんでした。

簡単に大家にはなれた。でも何もない

オーナーチェンジだったので、特に何をするでもなく不動産オーナーになれました。

でも、本当に何もない。

物件を直すこともない。

入居者募集もしない。

家賃をいくらにするか考えることもない。

基本的には、毎月管理会社から家賃が振り込まれるだけ。

手間をかけずに賃貸経営をしたいなら、これは大きなメリットだと思います。

ただ私は、だんだん別のことを考えるようになりました。

「これ、不動産の勉強になってるのかな?」

そこで興味を持ち始めたのが、築古戸建でした。

自分で物件を探す。

状態を見る。

どこまで修繕するか考える。

リフォームする。

家賃を決める。

入居者さんを募集する。

やることは一気に増えました。

その代わり、不動産について考えることも一気に増えました。

今、同じ物件が出ても買わない

実は今も、同じマンションで売り物件が出ています。

でも、今の私なら買いません。

この物件を買ったことを後悔しているわけではなく、初めてのオーナーチェンジ物件としてはとてもいい経験でした。

買った翌月から家賃が入る。

管理会社がいて、建物全体の管理もされている。

大規模修繕も計画的に行われる。

「不動産を所有して家賃収入を得る」という観点では、最短ルートではないでしょうか。

ただ、築古戸建の再生ができるようになった今は、管理費・修繕積立金を毎月支払う区分マンションに、以前ほど利回り面での魅力を感じません。

当時なら買った。

今なら買わない。

同じ物件でも、自分の経験が増えると判断は変わるものですね。

オーナーチェンジ物件は、購入後すぐに家賃が入ってくるのが大きな魅力。

でも見るべきなのは、

「家賃がいくら入るか」ではなく、「最終的にいくら残るのか」。

初めてオーナーチェンジ物件を購入して、私が実感したことです。