不動産投資に興味を持ち始めた頃、私は築古戸建についてほとんど何も知りませんでした。

DIY経験もほぼゼロ。

ドライバーすら上手に扱えなかった私が、初めて築古戸建の修繕を体験したことが、今の大家業につながる最初の一歩でした。

初めての築古戸建修繕

不動産投資を始めるにあたり、まずは書籍を数冊読みました。

その中で気になった方のメルマガに登録すると、ある日オフ会の案内が届きました。

実際の築古戸建で修繕を体験できるとのこと。

「これは行ってみたい」

そう思い、参加してみることにしました。

当時の私はDIY経験がほとんどありません。

古いビスを抜こうとすればネジ頭をつぶしてしまう。

ビスを打てば、まさかの壁を貫通。

「人様の家に穴を開けてしまった……」

申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。

それでも主催者のご夫婦は、笑顔で対応してくださいました。

今の私なら、家にとってはほとんど影響のないことだと分かります。

でも当時の私にとっては、そんな小さな失敗一つひとつが大事件でした。

一人では築古戸建を直せないと思った

その時、強く感じたことがあります。

「たとえ築古戸建を購入しても、一人ではとても修繕できない」

ということでした。

というより、何をどうしたらいいのかさえ、まったく分かりませんでした。

主催者ご夫婦の温かい人柄にも惹かれ、私は年会費約40万円のコミュニティへ入会することを決めました。

40万円。

高いと思われるかもしれません。

でも、不動産は数百万円、時には数千万円という大きなお金が動く世界です。

知識がないまま物件を購入して大きな失敗をすれば、数百万円単位の損失になる可能性もあります。

そう考えると、当時の私にとって40万円は「失敗を減らすための授業料」でした。

それまでにも自己投資として、さまざまな勉強会やセミナーに参加していました。

そのため、内容を考えれば法外な金額だとは思いませんでしたし、当時の私は納得して入会しました。

1年間でたくさんの現場を見た

入会後は、月に1〜2回ほど開催される修繕会やセミナー、不動産会社へ賃貸募集をお願いする際の同行などに参加しました。

築古戸建も約10件見学。

アパート投資の現場を見せてもらったり、不動産会社も10社近く訪問したりしました。

本やYouTubeを見るだけでは分からない、不動産の現場を実際に経験することができました。

少しずつ分かることは増えてきました。

それでも、

「自分一人で物件を購入して、修繕して、貸す」

というところまでの自信は、まだ持てませんでした。

私が欲しかったのは、一緒に動ける仲間だった

私は、

「助け合える仲間がいたらいいな」

と思うようになり、受講生同士の懇親会にも参加しました。

ところが、実際に参加してみると、

「あれ?何か雰囲気が違う」

と感じました。

私とは考え方や価値観が合わない方も多く、

「ここにいても、自信を持って物件を購入できるようにはならないかもしれない」

と思うようになりました。

コミュニティを卒業

1年後。

更新のタイミングで主催者から、

「あなたは築古戸建投資をしないですよね?」

と言われました。

私は「はい」と答え、そのコミュニティを卒業しました。

結果として、そこで私が求めていた「助け合える仲間」と出会うことはできませんでした。

それでも、この1年間で得た経験は、今でも大きな財産になっています。

築古戸建を約10件見学し、不動産会社を10社近く訪問。

日常生活では経験できない現場を数多く見ることで、本やYouTubeだけでは分からない「不動産の現場の空気」を知ることができました。

そして、この経験は今の大家業にも確実につながっています。

今振り返って思うこと

この時点では、まだ自分で築古戸建を購入するところまでは進めませんでした。

それでも、何も知らなかった私が実際の築古戸建に入り、工具を持ち、不動産会社を回り、たくさんの物件を見るようになった。

ここが、私にとって築古戸建の本当の入口だったと思います。

そしてこのあと、私は別の場所で「今につながる仲間」と出会うことになります。

振り返ると、この1年間があったからこそ、その後の出会いや経験を生かすことができたのだと思います。