物件の修繕が終わったら、次はいよいよ入居者募集です。

私は修繕が終わる1〜2ヶ月ほど前から、不動産会社へ声をかけるようにしています。

理由は、その地域の家賃相場や、どんな人からの需要がありそうかを事前に確認しておきたいから。

修繕がすべて終わってから動き始めるより、早めに相談しておけば完成後すぐに募集を始められます。

北東北の物件を除けば、これまでだいたい募集開始から1〜2ヶ月ほどで入居者さんが決まっています。

中には、募集を開始すると同時に内見希望が入った物件もありました。

募集をお願いする不動産会社は基本1社

私の物件は一般媒介ですが、募集をお願いする不動産会社は基本的に1社です。

もちろん一般媒介なので、複数の会社へ同時にお願いすることもできます。

ただ、私はまず自分で不動産会社へ足を運びます。

担当者と直接話をして、

・このエリアの賃料相場
・どんな入居者から需要がありそうか
・募集や管理をどのように行っているか

などを確認し、

「ここなら安心してお願いできそう」

と思った会社に依頼しています。

これまでお願いした会社は、募集をお願いすると驚くほど早く物件情報を掲載してくれました。

さらに、私が直接お願いしていない不動産会社でも、物件が掲載・紹介されていることがあります。

不動産会社同士で物件情報が共有され、ほかの会社から入居希望者を紹介してもらうこともあります。

そのため、窓口を1社にしていても、その会社だけで入居者を探しているわけではありません。

今のところ、私自身が何社にも同時にお願いするメリットはあまり感じていません。

むしろ条件変更などがあったときに何社ともやり取りするより、

「この会社にお願いする」

という窓口がひとつ決まっている方が、私には分かりやすいです。

もちろん、不動産会社によって得意なエリアや集客方法は違うので、複数社へお願いした方がいいケースもあると思います。

これはあくまで私のやり方。

何社にお願いするかより、実際に足を運んで信頼できそうな会社を見つけることを大切にしています。

募集用の写真は自分で撮る

募集に使う写真は、基本的に自分で撮影しています。

以前、不動産会社で働いていたこともありますが、それ以上に、

その家の特徴を一番分かっているのは自分

だからです。

私が必ず撮影するのは、

・外観
・玄関
・階段
・リビング
・各居室
・キッチン
・トイレ
・洗面化粧台
・お風呂
・給湯器
・インターフォン

など。

そのほか、新しく交換した設備やアピールできそうな部分があれば、そこも撮影します。

写真をこちらで用意して不動産会社へ渡しておけば、担当者が改めて現地へ撮影に行く必要もありません。

そのまま募集に使ってもらえるので、掲載までがとてもスムーズです。

入居希望者が現れても、契約になるとは限らない

募集を始めると、いろいろな方から問い合わせがあります。

個人もいれば法人もいます。

ただ、実際に何件か募集して分かったのは、

「入居希望者が現れた=契約」ではない

ということ。

申し込みが入ってからも、審査や条件の確認があります。

ここからは、実際に私の物件であったケースをいくつか紹介します。

「ぜひ住んでほしい」と思ったのに保証会社の審査が通らなかった

ある物件を修繕していたとき、内見希望が入りました。

不動産会社の担当者より私の方が先に現地にいたため、そのまま私が室内をご案内することに。

若い男性がお母さんと一緒に来られて、

「ここで静かにゆっくり暮らしたい」

と話していました。

とても感じのいい方で、私としては、

「ぜひ住んでもらいたい」

と思いました。

ところが、保証会社の審査が通りませんでした。

残念でしたが、私の物件では保証会社への加入を必須にしています。

家賃滞納などのリスクを考えると、ここは自分の印象だけで判断しないようにしています。

実際、保証会社の審査が通らず、契約まで進まなかったケースはほかにも数件ありました。

大家として「この人なら住んでもらいたい」と思う気持ちと、賃貸経営としての判断は別。

これも募集を経験して学んだことのひとつです。

「今すぐ契約したい」という海外法人

特に印象に残っているのが、海外法人から申し込みがあったときです。

「今すぐにでも契約したい」

というお話でした。

契約してもらえるならありがたいのですが、物件は普通の住宅街にある一戸建てです。

どんな方が住むのか。

何人で利用するのか。

どのような目的で使うのか。

そのあたりが分からないまま契約することに、私は不安を感じました。

そこで不動産会社へ、

「実際に利用する方と一度面談して、使用方法などを確認できませんか?」

と相談しました。

仲介会社も必要性を感じてくれたようで、先方へ伝えてくれました。

ところが、それを聞いた相手側が激怒。

仲介会社の担当者も、その反応にはかなり驚いていました。

結果として、この契約は進みませんでした。

これは国籍そのものが問題だったわけではありません。

住宅街にある一戸建てを貸す以上、誰がどのように利用するのか、自分が納得した上で貸したいという判断でした。

申し込みが入ったからといって、急いで契約する必要はありません。

少しでも分からないことがあれば、契約前に確認しておくことは大切だと思っています。

猫4匹と暮らしたい。私はOKにしました

別の物件では、

「猫を4匹飼いたい」

という申し込みがありました。

一般的な賃貸では、なかなか条件の合う物件を探すのが難しいかもしれません。

でも私は自分自身も猫を飼っています。

さらに築古戸建を自分で修繕しているので、猫が傷をつけそうな場所についても、

「このくらいなら自分で直せる」

という判断ができます。

4匹も飼っていれば、次の物件を探すことも簡単ではないはず。

逆に条件が合えば、長く住んでもらえる可能性もあると考え、快諾しました。

ただし、敷金は4ヶ月分。

私自身は仲介会社へ、

「4ヶ月は多いから、もう少し減らしてもいいですよ」

と伝えたのですが、そのまま4ヶ月分預かっていました。笑

ペット可にすることにも、もちろんリスクはあります。

でも、自分で対応できるリスクなら受け入れる。

これも私なりの判断基準です。

フリーレント1ヶ月は基本的にOK

入居希望者から相談されることがあるのが、フリーレントです。

たとえば、

「最初の1ヶ月を無料にして、その間にゆっくり引っ越しをしたい」

という相談。

私は基本的に快諾しています。

なぜなら、その1ヶ月分を惜しんで募集を続けても、翌月に別の入居者さんが決まる保証はないからです。

1ヶ月の家賃を惜しむより、その後長く住んでもらいたい。

私はそう考えています。

もちろん、何でも条件を受け入れるわけではありません。

保証会社への加入など、譲らない条件はあります。

一方で、フリーレントのように自分が許容できる条件については、比較的柔軟に対応しています。

自主管理ではなく、私はプロにお願いする

築古戸建を所有する大家さんの中には、自主管理をしている方もいます。

自分で募集媒体へ掲載したり、問い合わせに対応したり、内見や契約まで自分で行う方法です。

費用を抑えられるメリットもあると思います。

ただ、私は募集や管理をプロにお願いしています。

理由のひとつは、

自分の時間を突発的に取られたくないから。

内見希望が入れば予定を調整する必要があります。

現地へ行けなければ、キーボックスの番号を伝えて自由に内見してもらう方法などもあります。

でも私は、誰も立ち会わない状態で知らない人に物件へ入ってもらうことにも少し不安があります。

何か壊されたり、いたずらされたりする可能性もゼロではありません。

募集や契約、入居後の対応は、不動産会社が日常的に行っている仕事です。

そこを自分ですべて抱えるより、プロにお願いする。

その分、自分は物件探しや修繕など、自分がやりたいことに時間を使う。

その方が私には合っています。

入居者募集で少しずつ自分の基準ができてきた

何件か募集を経験して感じるのは、

申し込みをすべて断る必要もなければ、すべて受け入れる必要もない

ということです。

個人的には住んでもらいたかったけれど、保証会社の審査が通らなかった方。

すぐに契約したいと言われたものの、利用方法を確認できず契約しなかった法人。

猫4匹でも、自分なら対応できると判断して受け入れた方。

1ヶ月のフリーレントを希望され、長く住んでもらえるなら問題ないと判断した方。

同じ「入居希望」でも、判断はそれぞれ違いました。

大家として大切なのは、

自分はどこまでならリスクを取れるのか。
逆に、どこだけは譲れないのか。

自分なりの基準を持つことだと思っています。

私の場合は、保証会社への加入は必須。

一方で、ペットやフリーレントなど、自分で対応できることには比較的柔軟。

そして募集や契約、管理はプロにお願いする。

何件か経験するうちに、そんな自分なりのやり方ができてきました。

物件を買って、修繕したら終わりではありません。

その家に合った入居者さんと出会い、実際に住んでもらって初めて賃貸物件になります。

募集もまた、築古戸建賃貸の大切な仕事のひとつです。