築古戸建のリフォームを始めた頃、

「賃貸では和室より洋室の方が好まれやすい」

という話を聞きました。

私の物件には6畳の和室が2部屋。

洋室にした方がいいのかなとは思ったものの、そもそも当時の私には、

「和室を自分で洋室にする」

という発想すらありませんでした。

そんなとき、大家の先輩が自分で和室を洋室化していると聞き、

「それ、自分でできるんですか?」

と教わりに行くことに。

実際に施工しているところを見せてもらい、翌日には自分の物件へ。

今思えばなかなかの行動力ですが、初めての和室洋室化に一人で挑戦してみました。

まず驚いた。「畳って置いてあるだけなの?」

今なら当たり前に知っていますが、当時は畳を剥がすという概念すらありませんでした。

端にドライバーなどを差し込んで持ち上げてみると、畳は基本的に置いてあるだけ。

「え、こうなってるの?」

最初はそんなことにも驚きました。

ただ、畳を撤去したところへ、そのままクッションフロアを貼れば洋室になるわけではありません。

畳には厚みがあります。

撤去すると、その分だけ床が低くなってしまいます。

そこで床の下地を作って高さを調整します。

私がやった和室→洋室化の方法

私の物件では、次のような方法で施工しました。

畳を撤去

発泡ポリエチレン製の養生マット

40mm角材で根太を組む

910×1820×12mmの合板

クッションフロア

40mmの角材を一定間隔に並べ、既存の床へビスで固定。

さらに横方向にも角材を入れ、格子状の下地を作ります。

その上から12mmの合板をビス留めし、最後にクッションフロアを貼りました。

※これは私の物件で行った施工方法です。畳の厚さや既存床の状態などによって、必要な下地の高さや施工方法は異なります。

6畳で材料費は3万円弱

材料費は、6畳一部屋で3万円弱だったと思います。

自分で施工すれば、工賃がかからないのは大きなメリットです。

ただし、

「3万円弱で簡単に洋室になった」

というわけではありません。

とにかく時間と手間がかかりました。

特に大変だったのが、大量の角材を必要なサイズに切ること。

同じ長さの木材を何本も作り、部屋の寸法に合わせて調整していきます。

初めてだったこともあり、一人で6畳一部屋を1日で完成させることはできませんでした。

6畳2部屋を洋室化するのに、全部で1週間ほどかかったと思います。

完成!……と思ったら床がベコベコ

なんとか合板を張り終え、

「できた!」

と思ったのですが、歩いてみると問題発生。

床がベコベコする。

原因は、下地に入れた角材が少なかったことでした。

合板を支える場所が足りず、体重がかかるとたわんでしまいます。

これはさすがに、そのままにはできません。

せっかく張った合板をもう一度剥がしました。

そして横方向に入れる角材を増やして補強。

合板を張り直して、ようやくしっかりした床になりました。

初心者だったので、

「このくらい入れておけば大丈夫かな」

という感覚で施工してしまったのが失敗でした。

床は毎日、人の体重がかかる場所。

完成したように見えることと、安心して使えることは別です。

実際に歩いて確認し、違和感があれば仕上げる前に直す。

これは、この失敗から学びました。

合板の継ぎ目もそのままにはしない

もうひとつ教えてもらったのが、合板と合板の継ぎ目です。

板を並べると、どうしてもわずかな隙間ができます。

そのままクッションフロアを貼ると、下地の凹凸が仕上げに影響する可能性があります。

先輩から教えてもらったのは、木くずをボンドで練って隙間を埋める方法。

私はちょうどクロス用のパテが余っていたので、それを使って継ぎ目を埋めました。

その上からクッションフロアを施工。

完成直後はきれいに仕上がりました。

1年経つと、継ぎ目が少し見えてきた

ただ、実際に賃貸物件として使用して約1年。

クッションフロアを見ると、合板の継ぎ目がうっすら分かる部分が出てきました。

これも、自分で施工して時間が経ったから分かったことです。

DIYの記事では完成直後の写真を見ることが多いですが、実際の家はその後も使い続けます。

1年後、2年後にどうなるか。

そこまで見て初めて分かることもあります。

もちろん安全性や使用に問題があるところは直します。

一方、築古戸建を新品同様に仕上げようとすると、費用も時間も際限なくかかります。

多少の見た目なら、

「まあ、築古のご愛嬌」

くらいに考える部分もあります。

初心者でも和室を洋室化できる?

実際にやってみて、

「自分でもできるんだ」

ということには、とても感動しました。

それまでの私は、和室を洋室にするなら業者さんにお願いするものだと思っていました。

畳を自分で外すことすら知らなかったくらいです。

そんな私でも、経験者に一度教えてもらい、分からないところをその都度確認しながら、6畳2部屋を一人で洋室化することができました。

一方で、実際にやってみたからこそ分かったこともあります。

材料費だけを見れば、6畳で3万円弱。

でも、一人で施工すればかなりの時間と労力が必要です。

木材を何本も同じ寸法に切る必要もあり、下地の作り方を間違えれば、私のように合板を剥がしてやり直すことにもなります。

そして床は、人が毎日歩く大切な部分です。

「安くできるからDIY」だけではなく、自分の技量・時間・安全性を考えて、DIYするか業者さんにお願いするか決める。

今なら、そう考えます。

失敗したから、次は判断できる

初めての洋室化では、角材が足りず床がベコベコ。

せっかく張った合板を剥がして、やり直しました。

クッションフロアも、1年経てば合板の継ぎ目が少し見えてきました。

完璧な施工例ではありません。

でも、この経験があったから、

どこに手間がかかるのか。

どこで失敗しやすいのか。

自分でやる価値があるのか。

業者さんにお願いした方がいいのか。

次の物件では、自分で判断できるようになりました。

築古戸建DIYを始めたばかりの頃は、

できないことを、ひとつずつ「できること」に変えていく時期

だったように思います。

和室の洋室化もそのひとつ。

畳を自分で外せることすら知らなかった私が、一人で6畳2部屋を洋室にできた。

失敗もやり直しもありましたが、自分の手で完成させたときの感動は、今でもよく覚えています。