ある日、所有している物件のお隣さんから「少し相談したいことがある」と連絡をいただきました。

その方とは、私が物件を購入したときにご挨拶をして以来、たまに顔を合わせて挨拶をする程度の関係です。

私が玄関前の木を切ったり、内装を少しずつDIYしている様子を見ていたそうです。
そして約半年後、修繕が終わり入居者が決まったことも知っていました。

その頃、お隣さんもご実家を相続されたそうです。

実家をどうするべきか

不動産会社に売却を依頼したものの、思うように話が進まず、一度売却を取りやめたとのこと。

改めて、

  • このまま売るべきか
  • リフォームしてから売るべきか
  • 親戚に譲るべきか

悩んでいたそうです。

不動産会社の意見だけではなく、実際に賃貸経営をしていて、ほとんどのリフォームを自分で行った私の考えも聞いてみたかったとのことでした。

利害関係がない立場だからこそ、率直な意見が欲しかったのだと思います。

少しでも高く売りたい気持ち

お話を聞いていて感じたのは、

「少しでも高く売りたい。」

という気持ちでした。

ご両親が苦労して購入した家だからこそ、安く手放すことに抵抗がある。

その気持ちはとても自然なことだと思います。

私がお伝えしたこと

近隣相場を調べていたこともあり、不動産会社から提示された査定価格は、おおむね妥当だと思うとお伝えしました。

ただし、不動産は相対取引です。

「その価格でも欲しい」という人が現れれば高く売れることもありますし、逆に価格を下げたから必ず売れるとも限りません。

また、

「リフォームしてから売った方が高く売れるのでは?」

という考えもあります。

確かに販売価格は上がるかもしれません。

しかし、リフォーム会社へ依頼すれば、その工事費と利益が販売価格に上乗せされます。

結果として、

手元に残るお金だけを見ると、現状のまま売却した方が多くなるケースもあります。

私はその可能性もお伝えしました。

撤去しておいた方がいいもの

大きな食器棚やタンスは、すでに格安の回収業者へ依頼する予定とのことでした。

そこで私は、

庭の物干し台も一緒に撤去してもらうこと

をおすすめしました。

昔の物干し台は、コンクリートの土台が付いているものが多く、非常に重く、自分で処分するのは簡単ではありません。

こうした大型で処分が難しいものは、専門業者へまとめて依頼した方が結果的に楽です。

庭木も気になった

もう一つ気になったのが庭木でした。

すでに枝が隣地へ越境していたため、

「しばらく売却活動を続けるのであれば、近所の方へ迷惑がかからないよう剪定しておいた方がいいですよ。」

とお伝えしました。

空き家は、建物だけではなく庭の管理も大切です。

最後に

相続した家には、それぞれたくさんの思い出があります。

だからこそ、簡単に答えが出る問題ではありません。

売る、貸す、リフォームする、親族へ譲る。

どれが正解ということはなく、十分に考えたうえで現在の所有者が選んだ道が、その家にとっての正解なのだと思います。

私は、一軒でも多くの空き家が、次に必要としている人へつながっていくことを願っています。