父の実家があった北東北の物件。

自宅からはかなりの遠方なので、自主管理はできません。

修繕後の入居者募集と、その後の管理をお願いできる不動産会社を探す必要がありました。

そこで最初に向かったのが、物件から比較的近い県の中心都市。

駅前にある不動産会社なら対応エリアも広いだろうと思い、3社を回ってみました。

ところが結果は、

3社すべて「エリア外です」。

これは困った。

遠方物件では、リフォームを終わらせるだけでは賃貸経営を始められません。

現地で動いてくれる管理会社が必要です。

ここから、地方での管理会社探しが始まりました。

実は、最初から地元の不動産会社は見つけていた

物件の近くにも、不動産会社はありました。

ただ、ネットで調べて見つかったのは地元の会社と思われる3社ほど。

ホームページを見ても、管理内容や対応エリアなどの詳しいことがよく分かりません。

しかも数が少ない。

問い合わせて、

「うちでは管理できません」

と言われてしまったら?

他にお願いできる会社が見つからない可能性もあります。

それが怖くて、最初から電話することができませんでした。

どうせお願いするなら、ある程度こちらも不動産会社とのやり取りや交渉に慣れてから、直接会って話したい。

そんな気持ちもありました。

そこで先に県の中心都市まで行ってみたのですが、結果はすべてエリア外。

こうなったら、地元の会社を全部回るしかありません。

直接訪問することにしました。

1社目。父と一緒に訪問

最初の会社には、父と一緒に行きました。

これが結果的によかった。

父と社長が地元の話で盛り上がり、一気に親近感のある雰囲気に。

私ひとりで行かなくてよかったなと思ったのを覚えています。

この物件、実は権利関係を調べる段階から少し大変でした。

私は以前不動産会社にいたときの知識を頼りに、土地・建物の登記情報を調べていました。

ところが、情報が出てこない。

法務局にも問い合わせましたが、それでも分かりません。

そのことをこの会社で相談すると、古い地図のような資料から手がかりを探してくれました。

そのヒントをもとに、後に市役所で必要な資料を入手することができました。

直接の仕事になるかどうかも分からない段階で、そこまで一緒に調べてくれたことに驚きました。

ただ、こちらの会社は売買が中心。

賃貸管理については、今回は力になれないとのことでした。

それでも本当にお世話になったので、後日お礼に菓子折りを送らせていただきました。

2社目。社長の一言は「鍵ある?」

修繕も終盤に差しかかった頃、2社目を訪問しました。

すると、普段は店舗にいないという社長がたまたまいました。

遠方に住んでいることや、これから入居者募集と管理をお願いしたいことを相談。

すると、

「いいよ。鍵ある?」

と、すぐに引き受けてもらえることに。

早い!

ただ、その日は帰りの飛行機の時間が迫っていました。

でも、ここは早急に進めたい。

大急ぎでホームセンターへ行って合鍵を作り、会社へ戻って鍵を渡しました。

これでようやく、募集を始められることになりました。

話を聞いてみると、空き家管理や不動産にまつわる地元の相談を数多く受けている会社とのこと。

だから話が早かったんですね。

家賃45,000円で募集開始

募集前には、地元の賃料相場についても相談しました。

そこで言われたのが、

「45,000円だったら決まるんじゃないか」

という金額。

現地の相場は、現地の不動産会社が一番よく知っています。

アドバイスをもとに家賃45,000円で募集を開始。

申し込みが入ったのは、半ばあきらめかけた募集開始から約5ヶ月後でした。

時間はかかりましたが、無事に入居者さんが決まりました。

そして現在も、同じ会社に管理をお願いしています。

遠方だからこそ「現地ですぐ動いてくれる」がありがたい

最近では、入居者さんから、

「トイレに換気扇を付けたい」

という相談がありました。

管理会社から、

「工事してもいいですか?業者もこちらで手配していいですか?」

と連絡が。

もちろんお願いします。

私は現地へ行く必要もなく、業者さんの手配から工事まで進めてもらい、無事に換気扇が付きました。

こういうとき、遠方物件では現地ですぐ動いてくれる人がいることのありがたさを実感します。

管理費は月5,000円。

相場と比べれば、もしかしたら少し高いのかもしれません。

でも私は、この5,000円を高いとは感じていません。

何かあったときに連絡できる。

現地を確認してもらえる。

必要なら地元の業者さんを手配してもらえる。

自宅から簡単には行けない距離だからこそ、この安心感は大きいです。

2組目の入居者さんは、なんと内見なし

現在の入居者さんは2組目です。

最初の入居者さんが退去したあと、次の募集も同じ会社にお願いしました。

すると今の入居者さんは、もともとこの不動産会社のお客さんだったそう。

以前からこの物件を見てくれていて、転勤のタイミングで、

内見せずに申し込み。

これには驚きました。

でも考えてみれば、これこそ地元の不動産会社の強さなのかもしれません。

長く地域で営業しているから、お客さんとのつながりがある。

「あの不動産会社が扱っている物件なら」

という信頼もあるのでしょう。

ポータルサイトに掲載するだけでは得られない、地域で積み重ねてきたもの。

地元の信頼がなせる技だな

と感じました。

後から調べて、ちょっとゾッとした

無事に管理会社が決まり、

「よかった、よかった」

で終わったのですが、その後改めて周辺の不動産会社を調べてみました。

すると、本当にほとんどありませんでした。

もしあの2社目に、

「管理はやっていません」

「その物件は受けられません」

と言われていたら?

かなり困っていたと思います。

今考えると、なかなかヒヤヒヤする状況でした。

今なら、最初から地元の不動産会社を回る

この経験をした今なら、遠方物件の管理会社を探すときは、

まず物件の近くにある不動産会社から回ります。

当時は、ホームページの情報が少ないことが不安でした。

でも地方では、ホームページの充実度と、その会社が地域で持っている力は必ずしも比例しないのだと思います。

ネットではよく分からなかった会社が、実際に訪ねてみたらとても親切だった。

不動産について困っている人の相談を日頃から受け、地元の業者さんともつながっている。

そして入居者になりそうなお客さんとのつながりまで持っている。

これは遠方からネットを見ているだけでは分かりませんでした。

遠方物件は「誰に管理してもらうか」まで考えておく

遠方の物件を所有するなら、

物件を買えるか。

リフォームできるか。

いくらで貸せるか。

それだけではなく、

「その後、誰に管理してもらうのか」

まで考えておく必要があります。

特に地方では、管理をお願いできる会社そのものが少ない地域もあります。

買って、直して、さあ貸そう。

そこで初めて、

「管理してくれる会社がない」

となったら大変です。

できれば物件を購入する段階で、周辺にどんな不動産会社があり、募集や管理をお願いできそうか確認しておいた方が安心です。

私の場合は、かなり後になってから探し始めました。

結果的には、今も安心して任せられる会社と出会うことができました。

最初は問い合わせることすら怖かった、ホームページではよく分からない地元の不動産会社。

でも実際に足を運んでみたら、そこにあったのは、

ネットでは見えない地域のつながりと信頼でした。

遠方物件だからこそ、最後に頼りになるのは現地の人。

この物件を管理してもらうようになって、強く感じています。