遠くまで修繕に行けるのか?
「遠方の物件って実際どうなんですか?」
築古戸建投資を始めると、一度は気になるテーマではないでしょうか。
私自身、片道約800km離れた物件を修繕した経験があります。
結論から言うと、遠方物件は「あり」です。
ただし、「安いから」という理由だけで選ぶのはおすすめしません。
片道800kmの物件を修繕
修繕したのは、約5年間空き家になっていた父の実家です。
「思い出のある家を何とかしたい。」
その気持ちがあったからこそ挑戦できました。
私は猫を飼っているため、長期間家を空けることができません。
そのため、
- 朝一番の飛行機で現地へ
- 1泊して作業
- 翌日は15時頃の飛行機で帰宅
というスケジュールを10数回繰り返しました。
帰りの交通機関に遅れると大変なので、最終便ではなく余裕を持った便を選んでいました。
思っていた以上に費用と時間がかかる
飛行機代と宿泊費だけで、1回あたり約5万円。
これにレンタカー代やガソリン代、食事代も加わります。
飛行機移動では工具も預け荷物になるため、空港で荷物を受け取る時間も必要です。
大型の工具を持ち込めないため、現地でできる作業にも限界がありました。
また、空港から物件までの往復だけで約2時間。
作業時間だけではなく、移動時間もしっかり考えておく必要があります。
軽トラックは思ったより積めない
初期は残置物撤去がメインでした。
空港で軽トラックを借り、そのまま高速道路で物件へ向かいました。
人生初の軽トラック運転が、いきなり高速道路。
今思い返しても、かなり緊張したのを覚えています。
軽トラックは便利ですが、思っていたほど荷物は積めません。
大量の残置物がある場合は、多少費用が高くてもトラックを借りた方が往復回数を減らせることもあります。
DIYとプロを使い分ける
後半はクロス張替えが中心でした。
クロスはDIYすることで、リフォーム費用を大きく抑えられます。
一方で、遠方だからこそ次のような作業はプロへお願いしました。
- 仕上げのクリーニング
- 草刈り
- 伐採
- 水回り工事
すべてを自分でやろうとせず、「遠方だから任せる」という判断も必要だと感じました。
遠方だからこそ得られたもの
大変なことばかりではありませんでした。
子どもの頃、お盆になると会っていた親戚が今も近くに住んでいて、作業のたびに顔を出してくれました。
久しぶりの再会は、とても嬉しく心強いものでした。
慣れない土地で、知っている人がいる安心感は想像以上です。
逆に、そうした支えがなければ、ここまで続けられなかったかもしれません。
方言がとても強い地域だったので、会話が分からないことも何度もありました。
それでも、地域の皆さんは本当に温かく、たくさん助けていただきました。
さらに、長年放置されていたお墓もきれいにし、お墓じまいまで終えることができました。
物件を再生しただけでなく、家族としてやるべきことを一つ終えられたような気持ちになりました。
管理会社は必須
遠方物件で一番大切だと感じたのは、管理会社の存在です。
水漏れや設備トラブル、設備故障、入居者対応など、何かあってもすぐ駆けつけることはできません。
だからこそ、信頼できる管理会社にお願いすることは必須だと思っています。
私の結論
遠方物件は、決して楽ではありません。
交通費も時間もかかりますし、思うように動けない場面もあります。
そして、今は対応できていても、10年後、20年後も同じように通えるかと言われると、自信はありません。
実際、私は現在の入居者さんが退去されたタイミングで、この物件は手放す予定です。
その理由は、物件に不満があるからではありません。
自分のライフステージや年齢を考えたとき、この距離を今後も維持管理していくのは現実的ではないと判断したからです。
だから私は、遠方物件を購入するなら「遠方である理由」が必要だと思っています。
実家を活用したい。
思い入れのある地域だから。
どうしても手に入れたい魅力的な物件だった。
そんな理由があるなら挑戦する価値はあります。
一方で、「価格が安いから」という理由だけなら、交通費や時間、将来の管理まで含めて、本当に自分に合った投資なのか、一度立ち止まって考えてみることをおすすめします。
遠方物件は「買うこと」よりも、「持ち続けること」の方が難しい。
この視点まで考えたうえで判断すると、後悔の少ない投資につながると思います。